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藤本 望; 山下 清信
JAERI-Research 99-059, p.43 - 0, 1999/11
これまで、HTTRの炉心解析モデルについて、VHTRCの実験結果を用いて検証が行われてきた。またモンテカルロコードとの比較に基づき、ゼブラ型反応度調整材の形状及び位置の効果、中性子ストリーミング効果を考慮できるようモデルの改良が進められてきた。さらにこの改良モデルを用いて臨界試験の予備解析が行われてきた。しかしながら臨界試験の結果から、予備解析に用いたモデルでも過剰反応度を過大に評価することが明らかとなった。検討の結果、燃料セルの外径が過大で実際より減速材の黒鉛が多いため柔らかい中性子スペクトルとなり、Uの核分裂断面積を大きく評価していることが原因であると考えられた。そこで、燃料セルの外径をこれまでより小さい、燃料棒のピッチによる値とすることにより、臨界試験結果とよく一致する結果を得ることができた。
中野 正明; 山下 清信; 藤本 望; 野尻 直喜; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; 徳原 一実*; 中田 哲夫*
JAERI-Tech 98-017, 61 Pages, 1998/05
高温工学試験研究炉(HTTR)の過剰反応度を燃料追加法によって測定する場合について、制御棒の干渉効果が過剰反応度に与える影響を評価した。制御棒が全引き抜き状態の実効増倍率から求める過剰反応度に比べて、制御棒操作を考慮することによって、-10%~+50%程度の測定値が変化することがわかった。また、干渉効果の影響を小さくするためには、被測定制御棒、補償制御棒とも複数の制御棒を用いればよく、(1)被測定制御棒として第3リング制御棒を除く13対を用い、そのうちの1対の反応度測定の際にその他の12対を補償制御棒として用いる組合わせ、(2)第1リング制御棒6対を(1)と同様に用いる組み合わせ、が過剰反応度測定に適していることが明らかになった。
山下 清信; 野尻 直喜; 藤本 望; 中野 正明*; 安藤 弘栄; 長尾 美春; 長家 康展; 秋濃 藤義; 竹内 光男; 藤崎 伸吾; et al.
Proc. of IAEA TCM on High Temperature Gas Cooled Reactor Applications and Future Prospects, p.185 - 197, 1998/00
本報は、核設計コードの解析精度の向上を目的とした高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界特性試験に関するベンチマーク問題を高温ガス炉に関するIAEA-TCM会議参加国に提供するものである。HTTRの有効炉心直径及び炉心高さは、それぞれ230及び290cmであるので、設計検討された実用高温ガス炉の寸法の約1/2の大きさに相当する。過剰反応度は、実用炉のものとほぼ同じ高い値である。実用炉で計画されている環状炉心の特性を臨界近接時に取得する。これら3点から、HTTRを用いたベンチマーク問題は、実用高温ガス炉設計用核設計コードの解析精度の向上に役立つものと考える。本報告では、棒状の反応度調整材の取り扱いの難しさを含め、これまで原研で行った解析結果についても発表する。